春闘の季節です。
春闘(春季生活闘争)とは、賃上げや労働条件の改善を求めて、
労働組合と企業間で行う労使交渉ですが、日本独特のもので欧米でも注目され始めているとか。

欧米では賃金や労働条件は個人の交渉事で、
全体での要求はストライキだけなのでしょうか。
春闘の果たす役割は大きく日本経済全体における
基準形成にも寄与しているとのことです。
自社株の無償譲渡

従来の自社株無償譲渡ストックオプション
(Stock/株式 Option/ 目的物を一定の期間後に一定の価格で取引する権利)は、
対象者が役員など一部の人に限られていました。
社員持株会は個人の拠出が前提で、そこに会社が補助する形が一般的です。
自社株の従業員への無償配布は、
企業が賃上げする際に現金の給付以外の選択肢を提供するとあります。
従業員は報酬として受取り、株価が上がればその分所得も増えますし、
配当金の受け取りも可能です。(一定期間売却不可などの条件が付いている場合もあります。)
メリットとしては、
・従業員に会社経営参加のインセンティブが働く。
・業績に連動して自社株の価値が上がることは働く意欲に繋がる。
・株主としての従業員と対話しやすい環境にも。
・現金を伴わないため、資金負担が発生しない。事業承継時に有効、等々
勿論、デメリットもあるでしょうが、世界の代表的な企業では一般的な制度で、
今後日本企業が優秀な人材を確保するためにも必然なのでしょう。
企業型確定拠出年金DCでも
自社株の無償譲渡は、歓迎すべき制度と思います。
ただし、全ての企業で可能かと言えば、
上場企業はともかく、非上場の中小の企業ではハードルが高いかもしれません。

そこで、「企業型確定拠出年金DC」の出番です。
「企業型DC」なら、
企業の福利厚生制度、あるいは退職金制度として、
例え一人法人でも、
株式会社以外の法人でも導入ができます。
自社株を渡すという直球ではありませんが、
「企業型DC」は投資信託による運用ですので、
値上がり益による資産増加は期待できます。
投資運用の入り口となり、労使共に老後資金作りとなることは間違いありません。
自社株の無償譲渡でなくても従業員インセンティブ制度として最上の策です。
先週、2年前に「企業型DC」を導入頂きました企業様から
新入社員が2人入ったので、制度説明と投資教育を、ということでお伺いしました。
お一人は50代の方で、正にiDeCoを始めようとしていたところでしたが、
企業型DCがあると知って、「手続きが簡単ですね。経費的にも企業型DCの方が得。」

もうお一人は20歳で、「知らなかったです。」「無知ですみません。」
投資教育の間中、質問が絶えませんでした。
知らない人の方が多いんです。無知でもなんでもありません。
企業型DCのあるところに就職できただけでも給与+アルファなんですよ。
「有難うございます。」は、私にではなく事業主様にでした。
ということで、お二人とも加入即決でした。
企業型確定拠出年金、まだの事業所がありましたならご紹介頂けますか。