エヌビデアが釣ったサカナ

Microsoft BingのCOPILOT、ChatGPT、perplexity AIを日々使っています。

特に検索AI perplexityはお気に入りで、検索だけでなく無料版でも

こんなことまで教えてくれるの、AIって凄い学びの場だ、と唸ります。

perplexityは、今までならデータを集めエクセルの関数に入力して

計算していたようなことでも“最新のデータから数値を持ってきて計算して”と、

プロンプト(指示入力)するだけで一瞬で答えを出してくれます。

ただし、いつも思うのは、日本の会社が日本のためのAI作ってくれないかなぁ。

下図は、“エヌビデアが日本で魚を吊り上げる画像を作って”と、

COPILOTにプロンプトし生成されたものですが、

10回位指示を替えながら、まあまあの妥協作です。

エヌビデアが釣ったサカナ《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

妥協点に至るまでの経過作品をお見せすると、、、何ともキモイ。

AI認識の日本のデータって、こんなものです。

エヌビデアが釣ったサカナ

あのエヌビデアが創業間もない日本企業「サカナAI」にいち早く出資しました。

「サカナAI」って何?  perplexityに聞いてみました。

サカナAIは、2023年8月に元Google AIの研究者であるLlion Jones氏と

David Ha氏に外務省出身の伊藤錬氏が加わり、東京で設立した日本のAI企業で、

国内の名だたる企業も出資し、

あっという間にユニコーン企業(企業価値10億ドルを超える未上場企業) です。

こんなロゴをみたことがありませんか。

サカナAIの何が凄いのかは、とても私には語れませんが、

・AIの開発は、資金力のある米テクノロジー企業が寡占している分野

・AIの開発や運用には多くのコンピューターを要し、大量の電力を消費する

それに対し、サカナAIが目指す次世代のAIは

・小さな魚が群れを形成するように、小規模なAIを組み合わせて効率的に

 高度な知能を追求

・強大なコンピューターを必要とせず、コストも消費電力も抑えられる

何より「つくりたいのは日本語ベースの言語モデルだ」とのことで、

日本語のモデルと数学に特化し、

日本語で数学の問題を解答することができる技術を開発しました。

下図はコンピューターグラフィックではありません。サカナAIが作った浮世絵です。

サカナAIが作った浮世絵《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

違和感ないですよね。

創業者のお二人は「日本が好きだ。東京で起業したい。

日本に根ざした企業として、日本の企業や社会が持つ課題の解決に、

AIが少しでも役立てるような探求をしたい。」とのことです。

デジタル赤字

円安が進んだことで、注目されているのがデジタル赤字です。

2023年のデジタル取引関連の赤字額は約5.5兆円に達し、

OECD加盟国中で最大規模となっている、とのことです。

デジタル赤字《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

政府や企業が使うクラウドは、マイクロソフトやアマゾン。

個人も毎日GAFAなどの海外テック企業の製品を使い、

そこに出てくる広告料も行き先は米国です。

残念ながら、日本のデジタル製品・サービスが海外では競争力を持ちません。

 日本はDX(デジタルトランスフォーメーション) 後進国で、

海外のDXサービスに依存し、DX化を進めようとすればするほど、

デジタル赤字が増すジレンマです。

デジタル赤字は、インバウンド需要による黒字額を上回っており、

日本企業がいくら稼いでもデジタルプラットフォーマーに利益を吸い上げられ、

ボディブローのように日本経効いてくるのではと懸念しております。

従来のAIとは一線を画す日本発のサカナAIは、海外からも注目されています。

欧米や中国のように、限られた地域で生まれたAIモデルが世界に普及することについて、

安全保障上や文化・倫理面からも懸念を示す人達もいます。

AIは驚異なのか、AIの真価は分かりませんが、

巨大なAI企業が世界に数社なんてことだけにはなって欲しくないですよね。

「固有の問題に対処できるようなモデルを作っていきたい。」

身近なコミュニティーや個々の企業が独自の最適なAIを持つことができる。

そんな夢を叶えてくれるのがサカナAIかもしれません。

そんなサカナさんが日本を救う突破口になってくれるかな。