7月3日から20年ぶりに新しい紙幣が発行されました。皆様は手にされましたか。
最近はほとんどの支払いがPayPayやSuicaで事足り、現金は財布の中で眠ったままで、
新紙幣の渋沢栄一さん、津田梅子さん、北里柴三郎さんもまだお会いできていません。
先日の新札鑑賞会(?)でのこと、3Dホログラムって凄い、渋沢さんが動いてる。
10,000円札と1,000円札を間違わないようにと、数字のフォントが違う。
裏面も1万円は東京駅舎、5千円は藤の花、千円は北斎の「神奈川沖浪裏 」。
それぞれのデザインがどのような理由で選ばれたのかは、気になるところです。
他にも手で触った時に識別できるよう11本の線が入っているなど、
日本が誇る印刷技術は、美術品の趣でちょっと感動でした。
聖徳太子の価値
今の若い方は見たことがないかも知れませんが、私が出会った最初の1万円札は聖徳太子です。
聖徳太子の肖像が描かれた1万円札は、
1963年(昭和38年)から1986年(昭和61年)まで
使われていました。
勿論、今でも1万円で使えます。
古い紙幣の価値としてはどうかな、でネットで調べてみました。
アルファベット1桁完全未使用で40,000円、E777777W ゾロ目 未使用 で20万円位、
この辺が最高値のようで、未使用やレアなもの以外は額面通りでした。
「相続で貰った聖徳太子、これだけは使うなって言われて」昔お会いした方。
あの1万円札、まだタンス預金のままなのかなぁ。。。
1980年(昭和55年)に相続で貰った100万円をタンスにしまったままなら、
泥棒にでも合わない限り聖徳太子の枚数は変わりません。
定期預金の金利は80年代は4%以上ありましたが、90年代後半になると2%を下回り、
2000年代はほぼ0%に近い水準です。
仮に1980年から2024年まで44年間の預金金利が平均1.5%とすると、
100万円は複利計算では192.5万円となります。
時間が育てる
100万円を債券と株半々の投資信託で44年運用し、平均利回りが3%だったとすると、
100万円は367.1万円です。
運用利回り5%の投資信託では、100万円が855.7万円になります。
株式の平均的な利回り7%運用では、100万円は35年で1000万円を超え、
44年目ではいくらになっていると思いますか。
100万円は、1962.8万円に、なんと20倍弱です。
20年位前に、専門学校でファイナンシャルプランニングの授業を担当していました。
当時使用していた教科書は、米国の高校生向けのものを翻訳したものです。
第6章の「時間を味方に付けましょう」の ~年利9%での時間価値の影響~ では、
時間が長くなるほどお金の額が増えることが示されています。
22歳から毎年20万円を9年間積立て、あとは65歳までほったらかし、
もう一方は31歳から65歳まで毎年20万円の積立を35年間継続します。
65歳時の結果は驚愕です。
毎年20万円、月額16,667円です。
35年間の積立総額700万円が4,702万円だけでも凄いのに、
早く始めた方の元本180万円が5,794万円となり、その差は1000万円以上です。
たった9年間、年20万円の積立、180万円の結果が5,794万円ですよ。
最初にこの図を見た時、目を見張り、にわかには信じられませんでした。
え~、米国の高校生はこんなことを教わってくるんだ。
9%!、無理、日本ではありえない。(20年前の感想です)
米国株式指数S&P500の40年間の平均リターンは10%以上で、
インフレ調整後は6.37%となっています。(Investopedia)
なるほど、年率9%は自国のインデックス投信に預けるだけで実現可能です。
あくまでも過去の結果で、将来もこの通りになるとは断言できませんし、
煽るわけでもありません。
でも、お金を増やすって簡単と思いませんか。
種銭を作って、ほったらかしでいいんですから。
あとは、時間と金利が育ててくれます。
S&P500インデックス型投資信託は、つみたてNISAで買われる主力商品です。
働き始めたときから毎年20万円の積立を、たった9年間続けるだけです。
40歳でも180万円を34年間ほったらかしにしても後期高齢者の手前です。
誰にでもできると思いませんか。
NISA、まだ始めていない方、お急ぎ下さい。
複利の力、時間の恩恵は絶大ですよ。