黄金の茶碗が巡ることで

 モノが動くとお金も回る

あまり良い例えではありませんが、

販売価格1,040万円の黄金の茶碗が盗まれました。

重さは380グラムなので、現在の金価格1グラム1万3千超では約500万円也。

持ち去られた茶碗は買取店へ180万円で売却し、

更に別の業者に転売された値段は480万円だそうです。

黄金の茶碗が巡ると《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

原価500万円の金がデパートに並ぶまでに540万円の付加価値を生み、

それまでに関わった人たちの収益となりました。

盗まれないまま、この黄金の茶碗が購入され、

購入者は家宝として持ち続けると茶碗の付加価値額はここまでです。

盗まれた黄金の茶碗は、犯人に180万円の収益をもたらし、

更に即日転売した業者は300万円の利益です。

物が動き、お金が循環することで経済活動が活発になります。

 消費は大切

消費により、商品やサービスが取引され提供した企業は利益を得、

従業員に給料を払うことが出来、

従業員はその給料で他の商品やサービスを購入することができます。

消費はお金を回す行為と言えます。

お金が社会全体で循環することで、経済が成り立っています。

米国の高校生のファイナンシャルプランのテキストでは

手にしたお金(可処分所得)の使い分けを「70-20-10の法則」で説いています。

収入の70%は支出へ、20%は今後の大きな買い物のための貯蓄へ、

10%は長期の資産形成のために運用する。

70-20-10の法則《平賀ファイナンシャルサービシズ(株)》

収入の一部は貯蓄と投資運用に回さなければなりませんが、

適切な消費は

・満足感、幸福感が得られる

・経済の成長を促し、社会の活性化に寄与する

・買い物は投票と同じ、意思表示

消費者庁のホームページには以下のようにあります。

~全ての人は消費者であり、日本経済において家計消費は名目国内総生産(GDP)の約54%と過半数を占めています。

消費者は、自らの消費行動が社会に大きな影響を与えるという自覚を持ち、

自らの行動が結果的に消費サイドから供給サイドを動かす要因となり得ることを認識し、行動することが重要です。~

常日頃「70-20-10の法則」の10の運用の重要性を訴えておりますが、

エシカル(倫理的消費)、フェアトレード、考える消費等が言われ、

消費の役割の大切さも改めて認識しなければと思っております。

日本のGDPは昨年ドイツに抜かれ4位に、2025年にはインドに抜かれようです。

企業の内部留保や個人の銀行預金の一部を適切な消費へ、お金を動かすことも

必要なようです。