「1円を笑うものは1円に泣く。」
お金の大切さを説くものですが、この方は。。。
〝1文字も書かなければ1円だって入ってこないのは、転職や入院した期間につくづく知った。
先々、その額を働いて得ようとしたら、どれほどたいへんになっていくことか。 〟
ー2023年8月30日日経新聞夕刊ー
作家、エッセイストとして活躍される岸本葉子さんです。
岸本さんは東京大学を卒業後、少しの期間会社勤めをしました。
その会社が私が勤めていたところなので親近感を感じ、毎週水曜日の夕刊連載
エッセイ「人生後半はじめまして」を楽しみにしております。
岸本さんは、多方面でご活躍の才女で勿論現役ですが、
お一人様ゆえの工夫や奮闘にうんうん、そうそう、あるあると共感することしきりです。
くだんの1円は、「特別支給の老齢厚生年金」決定額通知を見たときです。
月額ではなく年額で「4万5651円」それでも、
〝この先の未来もわからないが「1円を笑わぬ」精神を持ち粛々と進んでいこう。 〟
国民年金の平均受給額は・・・
日本はまもなく人口の半分が50歳を超える国になるらしいのです。
世帯構成も変化し、65歳以上で一人暮らしの割合は2020年に男性15.5%、
女性22.4%ですが、2040年には男性の20.8%、女性の24.5%、実に4人に1人が一人暮らし。
老後生活の支え、65歳からの老齢年金の平均月額は、令和3年度 で
<国民年金>男性 5万9013円 女性 5万4346円
<厚生年金>男性 16万3380円 女性 10万4648円
国民年金は、男女ともに月額約5万円台で、
40年満額時の月額受取額6万6千円とはなっていないようです。
厚生年金にしても、女性は男性に比べ6万円も少ない。
これでは、《二人口は過ごせるが一人口は過ごせぬ 》
お一人様は年金だけでは老後生活費は厳しいかもしれません。
そもそも、公的年金は(加給年金や第3号被保険者など)世帯単位の制度設計なので、
シングルにとっては不利と言えます。
国民年金と厚生年金の違いも、そろそろどうにかならないものかと考えますが。
現役時代に投資を・・・
「DCでモチベーション上がる。みんなにも加入した方がいいよって、言ってるの。」
彼女はご主人が米国人で、401Kはご存知で、会社に企業型確定拠出年金DCの導入を進言し、
2年前に叶ったとのことです。
「401K(企業型DC)増えてますよ。」
まだ始まったばかりで、運用の上下、山谷はこれから幾度となく訪れ体験することでしょうが
「これをしていると安心感がある。」とも仰います。
始めるタイミングによって、直ぐに上昇気流に乗る人も、
反対に下降相場のスタートで不安になる人もいます。
でも、時間の経過とともに下がり続けていた投信も反転し、
始めの頃の下げ相場はかえって今の資産の増加に寄与していることに気が付きます。
相場の上げ下げこそが実は運用において必要なことで、
この経験則を経ることこそが「これをしていると安心」に繋がります。
上図は、少々古いのですが女性に
「退職後の生活で金銭面での不安」があるかなしかを問うたものです。
「現役時代に投資をしていた」人は、
年収の多寡にかかわらず、不安がないの割合が不安があるより多いのです。
確定利回りのところに置くだけではなく一部は投資信託等に預け運用することで、
自分が働けなくなった時でも、金融資産からの収益をある程度見込める。
そのための手段として「企業型確定拠出年金DC」は最も効率の良い制度です。
・60歳迄は現金化できないので確実に老後資金となる。
・加入形態「選択制」では掛金は非課税に加え社会保険料の対象とならない。
・個人型iDeCoのように、掛金から管理費用が引かれない。
「企業型DC」は、会社が導入していなければ、利用できません。
・以前の勤め先には企業型DCがあったのに。
・就(転)職先はDCのある会社がいい。
・ウチの会社、DC導入してくれないかなぁ。
こんな従業員さんが居ること見逃していませんか。
「現役時代に企業型DCで投資経験があるから、不安がない。」
企業型DCの導入は、運用経験を積む場と時間の提供に意義があります。
「ウチの会社、企業型DCやってるよ。」誇らしげに言える事業所ですか。
皆様の周りで「企業型DC」のない企業、事業主様がいらっしゃいましたなら
是非ご紹介頂けますか。