2024年からの改正NISAについてです。
新NISAは、細部が見えず悩ましいことだらけです。
今回は現在NISA口座をお持ちの方の手続き関係ですが、
「新NISAのここが分からない!」を皆様に知って頂ければと思います。
ロールオーバーが出来ないので
一般NISAは、預入期間が5年のため次年度以降にロールオーバーをすることで、
引き続き非課税NISAが利用できました。
24年以降の新NISAでは、ロールオーバーができなくなり、
23年までのNISA買付分は、
買付から5年経過すると自動的に特定口座(課税口座)に移ってきます。
特定口座に移行すると、移行時の金額より増えた分に20.315%の税金がかかります。
例えば、19年にNISAで買い付けた<日経225ファンド>は24年に特定口座に移ってきます。
移ってきた分を売却して、新NISAで買い戻そうとすると、
特定口座に<日経225ファンド>がなければ、移ってきた分と分かりますので、
特定口座に置くよりは売却し非課税の新NISAで買い戻しができます。
ところが、特定口座に既に同じ<日経225ファンド>がある場合は、
特定口座で元々持っていた分と混じってしまい、
移ってきた分がいくらなのかが、分からなくなるのでは。
昨年迄ですと、10月になるとロールオーバーの有無を問うサイト画面が出来てきましたので、
そこから19年買付分の売却選択が出来ました。
今年はロールオーバーが出来ないので、19年買付分だけの売却操作のし方が、分かりません。
ネット上には「特定口座に移ってきたものはNISA口座に移動しましょう。」
とありますが、具体的には以上のような問題にぶつかります。
9月頃までには何らかの方法が示されなければ、決断も動くことも難しいと思っております。
旧NISAと新NISAの表示は
来年以降NISA口座の画面は、現状のNISA口座とは分けて別表記となるのでしょうか。
(例えば、以下の図のように)
来年以降のNISA口座の表示が1本になると、
ますます23年までの旧NISAの扱いをどうするか、、、考えただけでも暑気あたりしそうです。
新旧NISAの表示を分けて欲しいと願っているのですが、分かりません。
つみたてNISA該当の投信は積立枠にできるか
一般NISAは2014年から、つみたてNISAは2018年から始まりました。
今までは、一般NISAとつみたてNISAは併用が出来ず、
どちらか一方を選ばなければなりませんでした。
来年からは「一般NISAは成長投資枠」に、「つみたてNISAは積立投資枠」となり
どちらか一方だけでも、両方併用でも使えます。
積立枠で購入可能な投信(旧つみたてNISA投信)なら、積立枠を優先的に使いたいですよね。
例えば、一般NISA で積立枠可能な <日経225ファンド>の積立てをしてきた人は、
2024年からは成長枠ではなく、自動的に積立枠に振り分けられ、積立て継続となるのか。
それとも、一般NISA口座開設の人は、成長投資枠に引き継がれてしまい、
積立枠で使いたいときは、新たに設定し直さなければならないのか、分かりません。
NISAの対象とならない投信
現在<毎月分配型の投信>をお持ちの方は、来年からはNISAの対象とならないため、
2024年1月に自動的に特定口座に移ってきます。
特定口座に置いたまま、引き続き分配金を受取ることはできますが、
普通分配金の場合は20.315%の税引き後の受取りとなります。
毎月7,500円の分配金が5,977円の計算です。(非課税って大きい)
毎月分配型に替わるものとしては、隔月分配型をウオッチしておりますが、
ここも、金融庁が今後お墨付きを出すまでは、分かりません。
通常の値動きの倍となる<レバレッジ型やインバース型の投信>も、
NISAの対象外となりますので、現在お持ちの方はご注意ください。
折角神改革の新生NISAとなり、ロールオーバーの煩わしさがなくなったものの、
きちんと移行が出来るか、皆様へご案内が間に合うかはらはらです。
皆様が疑問に思われていることなどありましたなら、共有させて頂けますか。