大いなる安定をどう作るか
今年最後のメルマガ配信は、何にしようかと考えておりましたところ、
12月23日日経新聞朝刊に 〝「大いなる安定」は終わった〟の記事が。
〝株式と債券は28年ぶりの同時安となり、長期投資家も大きな痛みを被った。
低金利前提の従来投資戦略が通用しなくなっている。〟
NISA投資をするにあたり、押さえておきたいポイントです。
コロナ対策で世界中の政府、中央銀行が金融緩和政策でマネーをじゃぶじゃぶ供給したため、
一部がより高いリターンを求め高リスク資産に流れ込み、一方でインフレの一因ともなりました。
2022年は一転してインフレを抑えるために、各国は利上げです。
米国の10年物国債金利はあっという間に4%近くまで跳ね上がり、
日銀もついに10年ぶりに動きました。
そうなると、高リスク資産より金利4%の安定資産の方がいいいね、となります。
ビットコインから、国債まであらゆる資産が下落する異常事態に見舞われたのが今年のマーケットです。
株式と債券は逆の動きをするので、株式と債券を持ち安定運用を図る
今までの定石のポートフォリオは機能しませんでした。
上図の「バークシャー」、ご存知ですか。
かの投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資ファンドです。
ナスダックやダウも下げる中、唯一プラスになっています。
バークシャー・ハザウェイ(BRKB)は、アップルやコカ・コーラなどが投資先です。
バフェット氏はバリュー株投資家と言われ、
ブームやいわゆる夢のある会社に投資するのではなく、割安な時に買って長期に保有し続け、
50年間の平均リターンは20%近く、S&P500の2倍という驚異的な投資成績を残しています。
投資の神様と言われる所以です。
〝バークシャー株は波乱相場でもプラス圏〟の図に見入ってしまいました。
相場の良いときは、誰だってどんな投資先だって、それなりにプラスになります。
「潮が引いて初めて誰が裸で泳いでいたか分かる」バフェット氏の言葉です。
じゃぶじゃぶの金余り相場の中で泳いでいるうちは良いでしょうが、
やがて潮が引くと、水着を付けていないリスキーな投資家は上がってこれない。
低金利相場の中で、高い収益を目指した仕組み債や暗号通貨資産が大きく下落する中、
92歳のバフェット氏の投資スタイルは一貫しています。
低金利相場だろうが、インフレが来ようが、相場環境やブームに左右されず、
コツコツと集めた株式を長く保有する。
至って保守的で教科書通りの投資戦略です。
「投資家の95%は、
ただただ一夜にして大儲けすることしか頭にない。
すぐにお金持ちになるのは簡単なことではないが、
ゆっくりお金持ちになるのは、
簡単で誰にでもできることです。」
これもバフェット氏の言葉です。
今後はインフレ圧力が強まるかもしれません。
「大いなる安定」を望むのは難しいことなのでしょう。
低金利時代とは別な、甘い誘いがかすめるかもしれません。
甘い言葉に「われ」を忘れることなく、
投資の神様の言う(厳しい言葉ではありません)、
ゆっくりお金持ちになるを確定拠出年金、NISAで目指しませんか。